ヒト全ゲノム解析を15分以内に完了 世界最速、世界最高精度のヒト全ゲノム解析システム実現へ
株式会社PEZY Computingは、株式会社ExaScaler、株式会社Infinite Curationと共同で開発した高速ゲノム解析システムにおいて、次世代シーケンサー[注1]から出力されたヒト全ゲノムデータ(100Gbp換算[注2])のアライメント処理を10分以内に、バリアントコールまでを含めた全体の処理を15分以内で完了させることを実現しました。
一般的なCPUを搭載した従来のゲノム解析システムでは半日から1日以上の解析処理時間を要していましたが、当社が設計・開発したプロセッサPEZY-SC2の特性を生かし、劇的に高速化すると共に極めて高い精度結果を得ることができました。
ヒト全ゲノム解析例
SNP F値 | INDEL F値 | 解析処理時間 | 100Gbp換算処理時間 | |
CNR0028192 138Gbp (カバレッジ 44.7x ) |
0.9990 | 0.9904 | 約19分 | 約14分 |
CNR0028194 126Gbp (カバレッジ 40.8x ) |
0.9989 | 0.9965 | 約18分 | 約14分 |
CNR0104868 128Gbp (カバレッジ 42.7x ) |
0.9993 | 0.9974 | 約20分 | 約15分 |
こちらの高速ゲノム解析システムは株式会社ExaScalerと当社が共同で開発・製造した液浸冷却スーパーコンピュータZettaScaler-2.2の一部を用いました。今後リリース予定の新プロセッサPEZY-SC3を4基搭載した後継機ZettaScaler-3.0において更なる高速化と高精度化を追求してまいります。
注1: 次世代シーケンサーは、ランダムに切断された数千万~数億のDNA断片の塩基配列を高速同時並行的に読み出せる装置です。
注2: 100Gbp換算は、商用に利用される次世代シーケンサーが一度に生成する一般的なデータ量になります。
News Posted:2020.10.23 Last Updated:2023.04.19
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